最新情報

御影石と温泉成分の相性について~劣化リスクと対策~

こんにちは!石材・ガラスの再生専門店 すきや極です。

温泉旅館やスパ施設などで、高級感や重厚感を演出するためによく採用されているのが御影石
浴槽まわりや床材、壁材としてその美しい外観と耐久性が評価され、多くの施設で使用されています。

しかし、
「どんな場所でも御影石は丈夫で長持ちする」
という認識は、必ずしも正しいとは言えません。

なぜなら、温泉の泉質(成分)によっては、御影石の劣化が進行してしまうリスクがあるからです。

今回は、プロの石材メンテナンス視点から見た「御影石と温泉成分の相性」についてお話ししますので、ぜひ最後までお読みください。

 

御影石とは?温泉旅館で選ばれる理由

御影石の浴槽 イメージ

御影石(みかげいし)は、火成岩の一種で、硬度が高く、水にも強いとされる天然石です。しかし、温泉成分の耐久性で言えば、一般的にFRP(繊維強化プラスチック)人工大理石などが優れていると言われています。

ですが御影石には、高級感のある外観と、自然が作り出した美しい模様が、温泉施設の雰囲気を格調高く演出してくれたり、表面を加工することで滑りにくくすることができ、安全性を高められるといったメリットもあります。

これらの理由から、

・湯舟の縁やカウンターまわり
・浴室の床材や壁 
・露天風呂の浴槽

など、温泉施設のさまざまな場所で使用されています。

そこで、御影石の美観を維持するために注意したい、温泉の泉質についてご紹介します。

温泉成分が御影石を傷める原因に

温泉 泉質 イメージ

温泉の泉質にはさまざまな種類がありますが、御影石との相性が悪い成分も存在します。
たとえば以下のようなものが、表面の光沢を失わせたり、変色・ざらつきの原因となります。

・硫黄成分(硫化水素):酸性に近く、石材の光沢や色味を変化させることがある
・塩化物泉:塩分が付着しやすく、乾燥と湿気を繰り返すことで風化を早める
・炭酸水素塩泉:ミネラル成分が固着しやすく、石材表面を白く曇らせることがある
・高アルカリ泉/高酸性泉:pHが極端な泉質は、表面の仕上げを破壊するおそれも

これらの成分が日々浴槽や床に接し続けることで、じわじわと表面が劣化し、ツヤがなくなる・白っぽくなる・剥離するといった症状につながります。

 

気づきにくい“劣化のサイン”に要注意

注意

御影石の劣化は、ある日突然ひどくなるわけではありません。
最初はごくわずかな「ツヤの減少」や「白っぽいくもり」が現れ、そのまま放置してしまうことで、次第に見た目の劣化が目立つようになります。

とくに、毎日浴室に出入りしているスタッフの方にとっては、日々の微細な変化に気づきにくくなってしまう“慣れ”の問題もあります。

 

劣化を防ぐには?プロによる定期的なメンテナンスが鍵

日常の清掃だけでは落とせない汚れやくもりがある場合、それはすでに石材の表層に成分が染み込んでいるサインかもしれません。

私たちは、温泉施設に対しても御影石のメンテナンスを行っており、

・再生研磨による光沢の回復
・成分に適した薬剤を使用した研磨・洗浄
・汚れやすい部位へのコーティング提案

など、御影石と温泉成分の“相性”を考慮した対策を行っています。

玄関ホール 施工中3

三重県内では多くの温泉旅館様からご依頼いただいており、県外の温浴施設への出張施工にも対応可能です。

<過去の温泉施設の御影石メンテナンス施工事例>
旅館にある大浴場のタイルと赤御影石の水垢(温泉成分の汚れ)落とし【三重県鳥羽市】
温泉旅館の浴場にある黒御影石の研磨再生
ホテルの温泉施設にある御影石メンテナンス【三重県鳥羽市】
温泉施設の御影石研磨【三重県鳥羽市】

 

「放っておけばいい石」ではなく「育てて守る素材」

御影石は、きちんと手をかけてあげれば長く美しく保てる素材です。ですが、温泉成分との相性を知らずに放置すれば、数年で美観を損なってしまうことも。

「最近、ツヤがなくなってきた」
「掃除しても白っぽさが取れない」

そんなお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

弊社は三重県にありますが、全国対応・写真での無料診断も可能です。

温泉旅館・温浴施設様向けに、写真での見積り・アドバイスを無料で承っておりますので、お気軽にご相談ください。

無料で相談・見積り・問い合わせをする

 

□■──────────────■□■

石材・ガラスの再生専門店

株式会社すきや極
〒517-0011 三重県鳥羽市1-3-13
TEL : 059-925-2333 
FAX : 059-925-2354

■□■──────────────■□■